『伏 贋作・里見八犬伝』

たまに読書をします。
今読んでいるのは桜庭一樹さんの『伏 贋作・里見八犬伝』。
江戸時代。
人にして犬、体も心も獣のような伏を狩りに山から江戸へやってきた猟師の妹と浪人の兄の物語。
まだ読み始めたばかりだけどスリル満点の展開に魅了されています。
桜庭さんは『赤朽葉家の伝説』がとても面白くてそれ以来のファン。
心理や情景の描写が繊細で、物語にグイグイ引き込まれる感じがとても好きです。
毎日何時間も本を読むわけではないけれど、全く読まない期間が続くと、
気持ちに潤いがなくなったように感じることがある。
仕事にのためにビジネス書ばかりを読んでいた時期は、小説を読む時間があまりとれなくて少しつらかった。
ビジネス書は役に立つ良い物だけれど、栄養分が足りない気がするのですよね。
時代を超え、未知の場所に行けて、自分とは違う人間に入り込み、経験できないかもしれないような日常を生きているような気持ちになる。
抱いたことのない感情も自覚して、自分の新たな面を見つけることもある。
今の場所じゃないどこかへ行きたくて、違う自分に会いたくて小説を読んでいるのかもしれません。