子育てのゴールまでにはいろいろな道がある

子育てのゴールは、子どもが”精神的、経済的に自立した大人になる ”ことだと

思っていますが。

子育ての過程では、そのゴールを忘れがちになることがあります。

学校に行き始めると、”毎日登校できるか”、”勉強にはついていけているのか”、

”お友達はできたのかしら”、などが気になるし、

”どこの学校に行くのか”、”どこへ就職するのか”など、

他の子と比較するような視点から子どもを見ることも増えていった気がします。

”人並みに”、というのは誰もが願うことであるし、おかしなことでもないけれど、

”世間の風潮とか自分の理想を子どもに押し付けているだけなんじゃないか”と

考えさせられるような事も何度かありました。

”親である自分が安心したいから、子どもに”人並み”を求めているのか”と、

思った事もありました。

他の子と同じようなルートを辿っていれば、社会に出てからの苦労が少なそうで、

子どもになるべく苦労をさせたくないから、世間を気にしつつ、無難な道を

歩かせたいというのもまた、親心ではありますが。

子ども一人一人、みんな個性があって違うわけで、誰かの正解が

全ての子どもに当てはまるわけではありません。

短期間では正解が出なくて、子どもが二十歳くらいにならないと

子育ての答え合わせもできないような気がします。

”精神的、経済的に自立した大人に育てる ”という子育てのゴールは

決まっていても、そこに辿り着く道は本当は子供の数だけあって、

その子なりの進み方でゴールに向かって行けているのなら、

応援すべきことなのではないかと思います。

進学や就職でつまづいたり、人間関係がうまくいかなかったり、ゴールの途中で

いくつもの壁が用意されているような道を選ぶ子どももいますが、

その道が良いとか悪いという判断は誰にもできないと思います。

”その経験がその子に必要だから”選んでいるように思います。

順調に見える他の子と比較してしまうと見守る親はしんどいし、

”どうして自分の子どもがこんな苦労をしないといけないのか”、

モヤモヤした状態になったりもします。

でも、”子どもが自分にとって必要な経験をしているんだ”と親が考え、

世間のことは片隅に置いておいて、子どもから目を逸らさず、

信じて見守ることが、子どもにとっては何よりも

心強いのではないかと思います。