コンクラーベの舞台裏が興味深い 映画『教皇選挙』

監督エドワード・ベルガー、主演レイフ・ファインズ。
レイフ・ファインズはハリーポッターなど様々な映画に
出演している俳優さん。
3/20から公開している映画です。
教皇選挙-「コンクラーベ」で知っていることは、ローマ教皇を決める
選挙であること、煙突から白い煙を出すことで新しい教皇が決まったことを
知らせる、ということくらいでした。
日本語の「根くらべ」と似ている単語のせいか、過去、なかなか白い煙が
出ない事もあったと記憶しているし、実際、根気がいる作業が
中で行われているのかも、と想像することもありました。
現教皇が治療を受けているニュースを耳にしていたのもあって、
コンクラーベを題材にしたこの映画は、厚いベールに包まれている
選挙の舞台裏を覗き見ることができるのかも、と興味が湧きました。
コンクラーベはバチカンのシスティーナ礼拝堂で行われますが、
選挙期間中、出席する枢機卿はほぼ隔離状態に置かれること、
デジタルデバイスは使用禁止で、盗聴防止のための策も
講じられるなど、外部との情報のやり取りをシャットアウトした中で
行われる様子が描かれていました。
信者が13億人以上と言われるカトリック教会のトップを決めるのだから、
厳戒態勢であるのは当然かも知れません。
規定の得票数に至るまで選挙は繰り返されますが、候補者たちの陰謀や
スキャンダルの発覚などで、回を重ねるごとに情勢が
目まぐるしく変わり、パワーゲームが繰り広げられます。
バチカンでさえ、現代社会が抱える諸問題と無関係ではいられない、
という現実を強く感じました。
システィーナ礼拝堂という重厚で歴史ある舞台で、
物語は粛々と進んでいきますが、誰が選ばれるのか、選挙戦の結果は
最後まで予想できなくて、ストーリー展開に魅了される映画でした。